« AUDI B3 ECUのコンデンサーを交換した | トップページ | メーター回路解析 »

2011年2月10日 (木)

水温表示異常:原因判明

要旨:水温表示異常を発現した1989年式アウディ80 2.0Eにつき、純正同一パーツナンバーセンサー3個と純正水温計を用い比較検討を行ったところ、1個のセンサーに規定抵抗値を逸脱するものが認められた。

1:検体

アウディ純正 パーツナンバー 049919501E NTC温度センサと120-130℃の温度スイッチ(オーバーヒート感知)のコンバインタイプ。以前交換し保存していたセンサ#1、#2、そして現在使用中(温度異常表示)の検体#3を用いた。

2:水温メーター

アウディ純正(VDO社製)パーツナンバー AU-0001-001

3:電源

菊水社安定化電源装置を用い10Vを供給した

4:恒温水槽

ホット・スターラにステンレスバスをのせ、熱媒体には水を用いた。基準温度計にはアルコール温度計を用いた

 新車時より所有しているアウディ80 2.0Eの暖気終了後の水温表示は年間を通してほぼ92℃で推移していたが、昨年末、水温異常高値(暖気終了後約95~98℃)を示した為修理工場へ入庫し、検査の結果①ラジエーター熱分布異常②ラジエーターアッパーホースの輪状ヒビ③サブタンクにアルミ腐食泥状様物の堆積等に依りラジエーター、サーモスタット、クーラントの交換、ウォーターポンプの点検を行った。しかし、点検交換を完了しても高温表示状態は改善されず、メカニックマンからはシリンダーウォータージャケットの閉塞も示唆された。

 今回筆者は所有する水温表示用センサー3個と水温メーター2台を実験室内で厳密に温度管理し、駆動させた結果、昨年末(冷却系不具合以前)に交換したアウディ社純正センサーが他の2個と比べ、明らかに高値を示す事を認めた。試行として、検体#3で校正した水温計に検体#1,2を接続すると、いずれの検体に於いても2~5℃低値を指示した。  

 以上の結果から昨年末に購入した検体#3水温センサーは、製造段階に於いて規定抵抗値を逸脱した不具合が有り、出荷に値しない商品であったと推測された。

考察:

昨今車パーツクォリティについてのトラブルが多く報告されている。たとえ純正刻印が有ったとしても、いわゆるコピー商品で、真性かどうかは外観上で区別する事は困難である。ユーザー自衛策としては、信頼の於けるディーラーから純正パーツを購入するしかないであろう。

 しかしながらパーツ不具合を、製造会社自身が見逃し、出荷された商品に於いては打つ手が無い。経済情勢が悪化したことにより、基準値を甘くし、不適合品率を下げる様な行いがされていないかが心配である。製造メーカーに於いてはこの様な時期であるからこそ、厳正な商品チェックを心がけてほしいものである。

附記:

水温表示用センサーは過去4回(内3回は正規ディーラーに於いて)交換されたが、その際はいずれも不具合表示をしなかった。今回検体#3でのみ、初めて水温表示異常を発現した。単純に#3が偶発的な不良品であった可能性も十二分に有るであろう事を附記しておく。

|

« AUDI B3 ECUのコンデンサーを交換した | トップページ | メーター回路解析 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 水温表示異常:原因判明:

« AUDI B3 ECUのコンデンサーを交換した | トップページ | メーター回路解析 »